目を考えること。
人生を考えること。

THINK EYE.
THINK LIFE.

板谷アイクリニック銀座

目の健康のための予防プラン

prevention

自由診療だからこそできる、医学根拠のある予防医療プログラムを行うことで、生活と仕事の基本である目の健康を脅かす根を絶ちます。加齢とともに増える「加齢黄斑変性」や、頻度が高く失明原因の1位である「緑内障」の超早期発見、学童期の近視進行を予防します。高血圧や糖尿病など生活習慣病による網膜疾患の予防プランも用意しています。

scroll

目の健康に投資する予防医療

人はあらゆる病気になるわけではなく、生まれながらに1人ひとりになりやすい病気があり、生活習慣などの環境要因と加齢が重なって病気を発症していきます。加齢を止めることはできませんので、自分がなりやすい病気を知り、生活習慣や食生活・サプリ、予防医療を推し進めることで、発症しにくい身体を作っていく姿勢が大切と考えます。

加齢黄斑変性発症予防プラン

前視野緑内障の進行予防プラン
超早期発見と視野異常出現予防

生活習慣病(糖尿病・高血圧)からくる 網膜疾患の予防管理

加齢による硝子体変化が引き起こす 黄斑疾患の予防プラン

学童の近視進行予防プラン

加齢黄斑変性発症予防プラン

視力を司る黄斑が加齢とともに傷み見つめたところが見えなくなる加齢黄斑変性は、発症すると急に社会生活を脅かす病気です。国内でも増加しており社会的失明原因の上位を占めます。加齢黄斑変性は、遺伝子検査と眼底検査で少しでも早くリスクを発見し、抗酸化力の高い食事やサプリメントを摂る「抗酸化生活」へ生活習慣を切り替えることで加齢黄斑変性が発症しにくい身体に変えていきます。

加齢黄斑変性とは

加齢黄斑変性は、視力を司る黄斑が加齢とともに傷み見つめたところが見えなくなり、字を読んだり人の表情が見えなくなる病気です。
黄斑は常に高い視力を担い続けているため、多量の酸素を消費し高い酸化ストレスにさらされています。健康な若い目は、酸化ストレスから黄斑を守る仕組みが健全に働いて黄斑の健康を保つことができます。しかし、加齢とともに、酸化ストレスから黄斑を守る仕組みが衰え加齢黄斑変性が発症します。すると黄斑が破壊され見たいと思う真ん中が見えなくなります。社会的失明の原因の上位を占め、欧米では1位、本邦では4位。
黄斑を守っているのは網膜の土台である網膜色素上皮と脈絡膜のコンビです。
黄斑の守護神と言えます。この黄斑を守る力が遺伝子により規定される個人差があることがわかってきました。すなわち、加齢黄斑変性のなりやすさが遺伝子を調べることでわかるようになったのです。しかし、遺伝子ですべて決まるわけではなく、喫煙や偏った食生活やブルーライトなどが黄斑の守護神を弱らせ加齢黄斑変性の発症リスクを高める生活習慣があることがわかってきました。さらには、抗酸化作用を持つ複数のサプリメントをセットで服用すると加齢黄斑変性の発症を抑えられることが米国の大規模スタディーで証明されました。すなわち、加齢黄斑変性は、遺伝子検査でリスクを知り、生活習慣のリスクを減らし、抗酸化力の高い食事やサプリメントを摂る「抗酸化生活」へ生活習慣を切り替えることで防ぐことが可能なのです。少しでも早くリスクを発見し、「抗酸化生活」へ移行することが、より効果的な予防を可能にします。

(厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 網膜脈絡膜・視神経萎縮症に関する調査研究 2018年)

  • 生活習慣の改善
  • 食事指導
  • 抗酸化サプリメントの紹介と服用
  • 月1回のOCT検査

遺伝子と生活習慣と予防医療

Aさんは加齢黄斑変性になりにくい遺伝子を持っていたため生活習慣は不良だったが加齢黄斑変性にはならなかった。BさんとCさんは加齢黄斑変性になりやすい遺伝子を持っていることを知らず不良な生活習慣を送り加齢黄斑変性を発症した。Dさんは加齢黄斑変性にとてもなりやすい遺伝子を持っていることを知り、禁煙を行い食生活も改善し、抗酸化サプリメントを服用し、なんとか加齢黄斑変性を発症していない。

OCTで見える加齢黄斑変性のリスク

では、ここまで何十年と生きてきて、加齢黄斑変性のリスクはどれだけ蓄積しているのだろう?と思われるかもしれません。加齢黄斑変性になりやすいリスクはOCT検査にて予測できます。では、まず健康な黄斑の姿をOCTで理解しましょう。健康な黄斑はなだらかできれいなくぼみがあります。そして、4本のラインが途切れることなく平行に並んでいます。この4本のラインのうち一番下に見える太いラインが黄斑の守護神である網膜色素上皮です。他の3本は視細胞が健康であることを示します。健康な網膜色素上皮ラインは、このように乱れがなくまっすぐに見えます。加齢黄斑変性になりやすい方は、この網膜色素上皮ラインが乱れています。典型的な加齢黄斑変性の前駆病変(一歩手前の状態)であるドルーゼンをお示しします。健康ならまっすぐなはずの網膜色素上皮ラインが乱れています。解剖学的には、網膜色素上皮の基底膜であるブルッフ膜の間に老廃物が蓄積し色素上皮がブルッフ膜から剥離しています。網膜色素上皮が機能低下に陥っていることを示していると言えます。OCTで乱れた網膜色素上皮ラインを見いだしたら加齢黄斑変性のリスクが考えられ、予防が必要になります。

健康な黄斑(OCT画像)

黄斑の健康の鍵となる4本のラインの意味(OCT画像)

傷んだ網膜色素上皮~ドルーゼン(OCT画像)
加齢黄斑変性の前駆病変であるドルーゼンが見える。

ドルーゼンで起きていること(OCT画像)
病的な網膜色素上皮は、基底膜のブルッフ膜から剥離します。
言い換えると、健康ならまっすぐな網膜色素上皮ラインが乱れます。

加齢黄斑変性発症のリスクを減らす生活習慣の改善と抗酸化生活

抗酸化生活が黄斑を守る

加齢黄斑変性を予防するには、生活習慣の改善と抗酸化 生活をめざすべきです
  1. 禁煙する

  2. 過度な日光曝露やスマホ・PC作業をしない(過度のブルーライトを浴びない)

  3. 偏らない食生活・抗酸化栄養素を多く含む食べ物を知り積極的に食べる

  4. 抗酸化サプリメントを摂る・単剤ではなく複数の 栄養素を組み合わせる

詳細な情報や資料のお問い合わせ

前視野緑内障の進行予防プラン

超早期発見と視野異常出現予防

緑内障は失明原因1位の病気で、加齢とともに罹病率が高くなります。OCTの進歩により、視野異常が見つかるよりも前の超早期の段階で緑内障を発見できるようになりました。この超早期の段階から眼圧ホームモニタリングや視野検査を習慣化し、日常生活の負担にならない選択的レーザー線維柱帯形成術と目に合う緑内障点眼薬を見いだし視野異常の出現を防ぎます。

緑内障は頻度が高く失明原因の1位

緑内障は治療法が進歩した現在でも国内の失明原因1位が続いています。1つには、40歳以上では20人に1人がかかる頻度の高い病気であるためと考えられます。もう1つ考えられるのは、自覚症状が乏しいため、かなり進んでしまってから発見されるケースが後を絶たないことが挙げられます。

緑内障の大部分は自覚症状がないサイレントな病気であるため、気がついたらかなり進んでしまっていたというケースがよくあります。検診が重要な病気と言えます。

緑内障は早期発見が鍵

緑内障は進行していく病気です。かなり進行してから発見されると、点眼の種類が多くなったり、緑内障手術が必要になったりと苦労が多くなります。低い眼圧でも進みやすくなったり、中心近くに視野障害が進んできて見えにくくなるリスクが高まります。できるだけ早期に発見して進行を抑えていくことが緑内障から仕事やプライベートを守るための王道です。

視野異常が始まったとき緑内障は既に道半ば~前視野緑内障

実は視野検査で初期の異常が見つかったときには緑内障はすでに中間地点を越えています。緑内障は神経節細胞が失われる病気ですが、神経節細胞が約50%失われて視野障害が見つかるようになるといわれています(Medeiros et al. Invest Ophthalmol Vis Sci 2012)。神経節細胞が約50%失われますと眼底には明らかな変化がでます。言い方を変えますと、視野検査は正常ですが眼底に緑内障による変化が生じている超早期の段階の緑内障を発見することができ、これを前視野緑内障と呼びます。

(厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 網膜脈絡膜・視神経萎縮症に関する調査研究 2018年)

緑内障の早期診断は眼底検査で

緑内障の大部分は正常眼圧緑内障であるため眼圧で緑内障を発見できるのは一部の緑内障(28%)だけです。前視野緑内障の段階で緑内障を発見するためには、眼底検査の力を高める必要があります。教科書的には視神経乳頭陥凹の拡大と神経線維層欠損の有無を見いだすことが重要ですが、実際には初期の変化はわかりにくいことが多く、診察医により意見が分かれるというやっかいな問題が指摘されていました。

原発開放隅角緑内障(広義)と正常眼圧緑内障(%)

緑内障の大部分である原発開放隅角緑内障の約92%の症例が正常眼圧、緑内障全体では72%が正常眼圧である。
日本緑内障学会多治見緑内障疫学調査(通称:多治見スタディ)」報告

OCTが緑内障早期診断を変えた

緑内障診断の鍵は網膜神経線維の観察です。神経節細胞の軸索である網膜神経線維は網膜全体から視神経乳頭へ集まり、視神経乳頭のリム(ドーナッツ形状の食べる部分)を通り視神経となり脳へ向かいます。緑内障は網膜神経線維が異常に減っていく病気ですので、進行とともにリムが細り、陥凹が大きくなっていくのです。先述したように、視神経乳頭は大きさに個人差があり、近視による様々な変形があるため、リムの細りと陥凹の拡大に基づいて早期緑内障を発見することは容易ではないのです。ところが、OCTが高度化し、網膜神経線維が束となって走る神経線維層を手に取るように観察することが出来るようになりました。網膜神経線維層は網膜の1番表面にある幅のある層で白地画像では黒っぽく、黒地画像では白っぽく映ります。

[緑内障診断の鍵は網膜神経線維の観察]
網膜神経線維は視神経乳頭へ集まりリムになる。
以前は網膜神経線維は視神経乳頭のリムとして観察していた。

[OCTで網膜神経線維層が見えるようになった]
この白地画像では網膜のいちばん表面の黒っぽい
厚みのある層が網膜神経線維層である。

OCTで見える緑内障性変化

緑内障が初期の段階でも、OCTに映し出される網膜神経線維層とその下部の神経節細胞層の著しい菲薄化が観察されます。標準的な視野検査で視野が正常な段階でもOCTで網膜神経線維層とその下部の神経節細胞層が目で見て明らかに菲薄化していることがあります。下右図で示すケースをみると、ここまで明らかな異常があるのに視野検査が全く正常であることに驚きを覚えます。言い換えるOCTで網膜神経線維層とその下部の神経節細胞層の菲薄化に着目すれば、前視野緑内障の段階で緑内障を発見できる可能性が高いと言うことです。

[初期緑内障で見られる変化]
視神経乳頭にノッチングと言われるリムの狭細化と乳頭出血(赤矢印)を認める。
対応する視野障害が上方に認められる。この初期緑内障の段階でもOCTでは、網膜神経線維層とその下部の神経節細胞層が著しく菲薄化している。

[前視野緑内障で見られる変化]
視神経乳頭に明らかな緑内障性変化を認めず、視野検査の結果も正常である。
この段階でも、OCTでは網膜神経線維層とその下部の神経節細胞層が明らかに菲薄化している。

前視野緑内障の予防管理

前視野緑内障の段階で発見できたら、次の観点から経過観察、場合によっては治療と管理を行い視野障害の出現を予防していきます。

01

リスクに応じた予防プロトコル

同じ前視野緑内障でも、年齢が若いほど将来視野障害が重くなるリスクが高くなります。発症が早く、残りの人生が長いためです。視野障害が始まる部位が固視点(見つめるところ)に近いほど、将来視力が低下するリスクが高くなります。視野障害のリスクを評価して、リスクに応じた予防的治療を構築することが大切です。

02

緑内障で重い視野障害へ進むリスク

〇年齢:若いほどリスクは高い
〇障害の位置:視野障害は固視点(⾒つめるところ)に近いほど⾒え にくくなります。視野障害は、上の障害より下の障 害の⽅が⽣活に⽀障がでます。OCTを用いれば、今視野検査が正常でも緑内障が進んだときに視野障害がどのエリアから始まるか を予測できます。例えば、OCTでみて中⼼窩に近いダメージほど固視点に近い視野障害が始まるリスクが⾼いことが予測されます。OCTで上⽅の障害を認めるときは、将来下⽅の視野障害が出現することが予測できます。OCTで中⼼窩近くのダメージが認められたら、通常モ ードの「24-2プログラム」では正常でも、中⼼10度の視野を念入りに調べる「10-2プログラ ム」で異常が⾒つかることがあります。「10-2プログラム」を定期的に⾏い中⼼10度の異常出現を⾒張ります。
〇進行の速さ:緑内障の重要なリスク指標の一つが視野障害が進む速さです。しかし、視野が正常ですので視野障害の進⾏スピードを評価することは難しいです。代わりにOCTで神経線維層や⻩斑の厚みが減少していく速さを評価します。

03

眼圧管理~ベースライン眼圧と目標眼圧

まず、治療を始める前の眼圧を把握することが重要です。この眼圧をベースライン眼圧と言います。なぜベースライン眼圧が重要かと申しますと、ベースライン眼圧が眼底の神経線維に負担となって神経線維層が病的に減ってしまったためです。このままベースライン眼圧が続くと、さらに神経線維が減り視野異常がでるリスクがあるため眼圧を下げる必要があるのです。どれくらい下げれば良いかと申しますと、前視野緑内障の場合は、ベースライン眼圧よりも20%以上下げます。これを目標眼圧と言います。目標眼圧以下に下げると神経線維への負担が減って進行に対する予防効果が期待できます。 OCTで中心窩に近いダメージがある場合は、固視点近くに視野障害が進む可能性が高いため、目標眼圧を30%減とします。

04

眼圧管理の問題点

緑内障の管理で最も重要なのは、眼圧測定です。しかし、眼圧は生き物で、変化があり簡単には把握できません。眼圧は、1日の間でも変化があり、寝る前や早朝に高くなる人もいます。日内変動と言います。しかし、臨床では、クリニックが開いている時間帯(多くは9時~18時)で1回測定しているだけです。また、眼圧は毎日同じというわけではありません。日により眼圧は異なります(眼圧の日日変動)が、クリニックでは毎日の眼圧測定は不可能です。せいぜい月に1回の眼圧測定で代表させているのが現状です。さらに眼圧は冬場上がりやすい傾向があるなど季節変動もあります。そもそも、クリニックという非日常の中で測定する眼圧が、どの程度普段の眼圧を反映しているかは不明です。

05

ホームモニタリングによる眼圧管理の最適化

眼圧を自宅や職場という普段通りの環境で、毎日測定することが眼圧を把握する最適な方法です。まず、3⽇間2時間おきに、朝から寝る前まで眼圧を測定し、ご自分の日内変動のパターンを把握しておくことで最適な眼圧管理が可能になります。例えば、高くなっている時間帯を把握して治療により高眼圧時間帯の眼圧が十分に下がっているか?最高値と最低値の差(=眼圧変動)を減らせているか?などをチェックポイントとして、きめ細やかな眼圧管理を行うことができます。日々、ご自分の眼圧を知ることで点眼を行うモチベーションが維持できます。

眼圧下降はSLTファーストで

緑内障の大部分である原発開放隅角緑内障においては、眼圧を下げる治療は、緑内障点眼がファーストでした。2019年よりSLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)がファーストという考え方が生まれました*。なぜなら点眼薬治療は一生続くため、その労力、副作用、コンプライアンスなど問題が多いからです。一方、SLTは安全性が高く(合併症がほとんどなく、あっても一過性)、点眼するという手間が不要です。

*Gazzard G et al. LiGHT Trial Study Group Selective laser trabeculoplasty versus eye drops for first-line treatment of ocular hypertension and glaucoma (LiGHT): A multicentre randomised controlled trial. Lancet. 2019 Apr 13; 393(10180): 1505–1516. doi: 10.1016/S0140-6736(18)32213-X

詳細な情報や資料のお問い合わせ

生活習慣病(高血圧・糖尿病)からくる網膜疾患の予防プラン

高血圧や糖尿病を代表とする生活習慣病は網膜の血管を傷めていき、突然網膜の病気を引き起こし社会生活を脅かします。今の血圧や血糖値が高いこと以上に、これまで高値が続いて血管にどれだけのダメージが蓄積されているかを知ることがより重要です。網膜の血管を検査する技術が進歩しました。眼底を見張り、生活習慣病から身体を守ります。

高血圧と糖尿病は網膜の血管を傷めていく

高血圧は網膜動脈を傷めていきます。網膜動脈が細くなったり、動脈壁が肥厚し混濁します。さらに、高血圧で網膜動脈は硬くなり、網膜静脈を圧迫して血栓ができやすくなり網膜静脈閉塞症を引き起こします。網膜静脈閉塞症が起きると、血液成分が静脈から漏れ出して黄斑浮腫を生じて視力が障害されます。一方、糖尿病は網膜毛細血管を傷めていきます。毛細血管の瘤が形成され増加していきます。この毛細血管瘤や傷んだ毛細血管から血液成分が漏れ出して黄斑浮腫になり視力が障害されます。さらに進行すると、毛細血管に血液が流れなくなり、増殖糖尿病網膜症を引き起こします。増殖糖尿病網膜症は重症化すると失明のリスクがあります。生活習慣病から視力を守るためには、網膜血管の異常を早期に発見することが重要です。

網膜は見える中枢神経

脳や心臓と違って、網膜は角膜を通して直接観察することができます。このため、生活習慣病をお持ちの方は、眼底検査により、生活習慣病による血管や網膜の異常を早期に発見することができます。生活習慣病による網膜の異常は、初期には全く自覚症状がなく、自分で気がつくことは難しいため、眼底検査が重要です。 眼底写真は、目の病気だけではなく、将来心臓血管系の病気になるリスク*や、認知症のリスク**までわかることが明らかになってきています。

* Poplin R, Varadarajan AV, Blumer K, Liu Y, McConnell MV, Corrado GS, Peng L, Webster DR. Prediction of cardiovascular risk factors from retinal fundus photographs via deep learning. Nat Biomed Eng. 2018 Mar;2(3):158-164. doi: 10.1038/s41551-018-0195-0. Epub 2018 Feb 19.

**Jinnouchi H, Kitamura A, Yamagishi K, Kiyama M, Imano H, Okada T, Cui R, Umesawa M, Muraki I, Hayama-Terada M, Kawasaki R, Sankai T, Ohira T, Iso H; CIRCS Investigators. Retinal Vascular Changes and Prospective Risk of Disabling Dementia: the Circulatory Risk in Communities Study (CIRCS). J Atheroscler Thromb. 2017 Jul 1;24(7):687-695. doi: 10.5551/jat.37291. Epub 2016 Dec 1.

眼底の異常を早期に把握する眼底検査機器

XEPHILIOOCT-S1(キャノン)(2019年10月24日発売)

板谷アイクリニック銀座では、眼底の精密検査機器を3機種導入しています。そのうち1機種は、眼底の広範囲の網膜血管を造影剤を用いずに可視化できる画期的な機種です(XEPHILIOOCT-S1キヤノン製、2019年10月発売)。OCTアンギオグラフィー技術を用いた機器で散瞳する必要もありません。私どもは、優れた眼底診断機器を惜しみなく投入し、生活習慣病による網膜の異常を万全の体制で把握して、生活習慣病管理に役立たせていただけるプログラムを設計します。将来的には、眼底の状態から全身状態や将来のリスクまで検知できるシステムを確立します。

[正常眼のOCTアンギオグラフィー]
造影剤を用いずに網膜血管を観察できます。
毛細血管まで描出されています。

[糖尿病網膜症のOCTアンギオグラフィー]
毛細血管に血液が流れていない領域(=無灌流領域)が一目でわかります。

眼底の血管をモニターして網膜と身体を守る

糖尿病による細小血管障害は、網膜だけではなく腎臓や末梢神経に生じることが知られています。網膜血管の異常と脳血管認知症が関連することが報告されています**。生活習慣病が長年続くと全身の血管に障害が蓄積して血管が破れたり、閉塞したりして突然病気が起きたり、症状が徐々に悪化したりします。生活習慣病による身体の異常を、網膜血管を観察することによりモニターして、生活習慣の改善やサプリメントによる栄養改善により全身に蓄積されている生活習慣病の悪影響を改善します。これにより、目や脳や心臓に突然起きる血管性のイベントのリスクを最小化します。徐々に進む糖尿病網膜症や血管性認知症を抑えます。生活習慣病専門内科医と連携します。

**Jinnouchi H, Kitamura A, Yamagishi K, Kiyama M, Imano H, Okada T, Cui R, Umesawa M, Muraki I, Hayama-Terada M, Kawasaki R, Sankai T, Ohira T, Iso H; CIRCS Investigators. Retinal Vascular Changes and Prospective Risk of Disabling Dementia: the Circulatory Risk in Communities Study (CIRCS). J Atheroscler Thromb. 2017 Jul 1;24(7):687-695. doi: 10.5551/jat.37291. Epub 2016 Dec 1.

[生活習慣病の発症イメージ]
血管に蓄積する異常をモニターすることが重要です。

詳細な情報や資料のお問い合わせ

加齢による硝子体変化が引き起こす黄斑疾患の予防プラン

目の中の硝子体がいつの間にか老化し、視力を司る黄斑がダメージを負う病気が引き起こされることがあります。硝子体の状態を常に把握して黄斑を守ります。

目の中を占める硝子体の老化とは?

目の中は硝子体(しょうしたい)というコラーゲンとヒアルロン酸でできた卵の白味のような透明なゲル組織に占められています。硝子体は眼球を保ち、光をまっすぐ通す役割をしています。硝子体は加齢とともにヒアルロン酸が含む水分が減少しボリュームが減り、徐々に網膜から離れていきます(右図)。硝子体は黄斑や視神経乳頭との癒着が強く、最後に視神経乳頭から離れ、後部硝子体剥離が完成します。この後部硝子体剥離が進む途中で、さまざまな黄斑疾患と網膜剥離を発症するリスクがあります。

【生理的な後部硝子体剥離】病気を引き起こさない生理的な後部硝子体剥離

網膜剥離は硝子体の老化で起きる

網膜剥離は、後部硝子体剥離が急激に生じたときに起きます。硝子体は強く癒着している視神経乳頭から離れる時は後部硝子体皮質が強く緊張して、網膜の赤道部付近を強く引っ張り孔を開けます。

[後部硝子体剥離と網膜剥離] 後部硝子体剥離が網膜剥離を引き起こします。

硝子体の老化で起こる黄斑の病気

黄斑は網膜の中心にあり視力を担当します。健康な黄斑はスムーズなくぼみを持っています。後部硝子体剥離がさまざまな黄斑の病気を引き起こします。

[健康な黄斑のOCT画像] 健康な黄斑はきれいなくぼみを持ちます。

硝子体の老化で起こる黄斑の病気

■黄斑円孔
硝子体と黄斑の癒着が強いため後部硝子体剥離が進むときに、黄斑部が強く引っ張られ孔が開くことがあります。これが黄斑円孔です。見つめたところが見えなくなります(中心暗点)。
■硝子体黄斑牽引症候群
硝子体と黄斑の癒着が特に強い場合、後部硝子体剥離が止まって黄斑を引っ張り続けます。網膜表面が傷つき網膜の活発なグリア細胞などが硝子体のいちばん後ろにある膜である後部硝子体皮質に集まり膜が肥厚し、ますます黄斑を引っ張る力が強まり、黄斑はつり上げられるように変形します。ものがゆがんで見えたり(変視症=歪視)、見えにくくなります。
■黄斑前膜
黄斑前膜(黄斑上膜ともいいます)は後部硝子体剥離が起きてから始まる黄斑の病気です。最も多い黄斑の病気です。後部硝子体剥離が起きるとき、硝子体のいちばん後ろにある膜である後部硝子体皮質の一部が黄斑の表面に残ります。この残った膜にグリア細胞などの網膜の活発な細胞が集まってきて膜は肥厚し収縮します。その結果、黄斑はくぼみを失い皺が形成されます。ものがゆがんで見えたり(変視症=歪視)、見えにくくなります。

[黄斑円孔の発症過程]
硝子体が黄斑部を引っ張って孔を開けます。

[硝子体黄斑牽引症候群のOCT画像]
肥厚した後部硝子体皮質が黄斑をつり上げているのがわかります。
黄斑のかたちが崩れます。

【黄斑前膜のOCT画像】
膜が縮んで網膜表面に皺が寄り、くぼみが失われます。

硝子体の老化は防げないが黄斑を守ることはできる

残念ながら硝子体の老化を防ぐ方法はありません。ですので、硝子体の状態をOCT検査で見守りしていき、後部硝子体剥離が黄斑にさしかかり始めた時から、OCT検査の頻度を増やして、黄斑に障害を与えずに後部硝子体剥離が完成するかどうか見守ります。もし、黄斑に強い力が働き黄斑が変形し始めたら、良いタイミングで27ゲージ小切開硝子体手術を行い、黄斑を守ります。

詳細な情報や資料のお問い合わせ

学童の近視進行予防プラン

毎週の見守り

近視が強くなりすぎると失明のリスクのある病気になりやすくなることが知られていません。近視のなりやすさを遺伝子検査や両親の近視の有無で把握できます。近視の進行は生活習慣と関係があり、生活習慣の改善で近視進行を抑えることができます。さらに、近視進行を予防できる治療も使えるようになりました。過度な近視を予防し眼を守ります。

近視は万病の元である

近視はメガネやコンタクトレンズが必要という不便さだけが知られているようですが、実は近視は、緑内障、網膜剥離をはじめとして、さまざまな病気になりやすく、まさに「近視は万病の元」と言っても過言ではありません。特に、比較的若年から始まる緑内障と40歳を越えてから進む種々の黄斑合併症は失明のリスクがあるため留意が必要です。

[近視の目がなりやすい病気と年齢]

強い近視ほど失明リスクのある疾患になりやすい

Flitcroft DI. The complex interactions of retinal, optical and environmental factors in myopia aetiology.- Progress in retinal and eye research, 2012

近視は失明原因5位が続いている

近視に関連する合併症が失明原因の5位であり続けています。右図の5位にあたる「脈絡膜萎縮」は強度の近視の目に進む黄斑の土台が萎縮する合併症です。この中に緑内障は含まれていません。近視の目は緑内障罹病リスクが数倍高まりますので、1位の緑内障のなかには、かなり近視の目が含まれています。緑内障も入れると、近視に関連する失明はもっと多いのです。